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川辺に咲く桜

2026年1月 今月の本

  • 2月12日
  • 読了時間: 3分

1.「頭のいい人が話す前に考えていること」 安達裕哉 著 ダイヤモンド社

 


 

ビジネス書でベストセラーというと、自己啓発本とマネー本が半分以上を占める印象があります。仕事柄、マネー本から新しい知識を得られることはほとんどないので、読むとすれば「伝え方」の知恵を学ぶためという目的に限定しています。一方、自己啓発本はたまに読むと「なるほどね」と思うことがしばしば。ヒントになるケースが結構あります。とはいえ、有象無象のベストセラー本、山積みの書籍の中から選ぶのも難しいうえ、何度も読み返すことはあまりないので、図書館で借りることにしました。

 最近コンサル系の方が書いた「上から目線」の自己啓発書を読むことが多かったのですが(ここ数カ月の朝読書をご参照ください)、こちらの本はかなり実践につなげることを意識して書かれた本。実際にどうすればよいか、という行動変容のためのアドバイスが多く盛り込まれています。

 出版社によると、ベストセラーになった理由の一つが、織り込みの表を付したことだそうそうですが、私は、行動変容を促す実例が多かったところに軍配が上がったのではないかと踏んでいます。

 たとえば、言葉を再定義することの重要性を説いているのですが、再定義する≑言語化する⇒ネーミングにこだわる、と、最終的に「何をすればいいか」まで踏み込んで丁寧に書いている本は少ないです。さらにその具体例も多くあげています。読者に「明日から○○を××にしてみよう」と思わせるような知恵と仕組みをちりばめたところがベストセラーの要因なのだろうなと思いました。

 図書館のウェイティングリストはかなり長かった(150人?)が、読み終わるのも早いので回転率は相当は速いです。私の住んでいる地域では、最近本の購入リクエストをLINEで受け付けてくれるようになったので、せっせと新刊を買ってもらうようおねだりしています。

地方税払ってるんだからいいよね?

 

★★★★★



2.「金利『時間の価格』の物語」 エドワード・チャンドラー 著 松本剛史 訳 日本経済新聞出版

 

 

 日本の金利が爆謄しています。特に超長期ゾーンがすごい。一時期4.2%を超え、本稿執筆時点でも3.8%を超えています。一昨年あたりから英国や米国を中心に債券市場が荒れることが多く、金利に関する書籍が書店にチラホラ。そんな中でこの分厚い本も注目はしていたんですが、価格も高いし、分厚いし、置くところに困る。というわけで、こちらも図書館のウェイティングリストに並んで読んだ本。

 金利の歴史から始まり、特に現在(ここ20-30年)の金利市場や金融動向の分析とそれに対するアカデミアや中銀幹部のコメントなどに相当の紙面を割いています。その底流に一貫して流れるthesisは、「金利を低すぎる水準に抑え込んだたため、信用が過剰に生まれ、その後の歪な市場をもたらした」です。

 ケヴィン・ウォーシュ次期FRB議長は、リーマンショック後にボラティリティが上昇した際、「量的緩和が効力を発揮するのは、われわれが金融市場からボラティリティを取り除くからだ」(P360)と述べ、流動性が高すぎるとボラティリティが抑制されることに警鐘を鳴らしました。恐らく就任後、金利を下げつつも、FRBのバランスシート正常化は進めていくという姿勢を鮮明にするのだと思います。

 自民党の歴史的大勝を受けて株式市場は高騰していますが、すべての金融市場を決める金利にはこれからますます注目が集まるでしょう。そんな中で、金利をめぐる話を紐解くのは面白いかもしれません。

 一点ご注意。2週間しか借りられないという制約上、第1章の金利の歴史のパートは割愛し、第2章から読みましたので、全文は読んでおりません。でも全体の5分の1はレファレンスなので、見た目の厚さほど読むところは多くないかもしれません。

 

★★★★☆

 
 
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