今月の本
~毎朝5分*3冊(時に4冊)をご紹介していきます~

毎朝20分ほど読書の時間を作っています。もともとは1冊の本を読み終わるまで別の本を読まないタイプでしたが、そんなことをしていたら、①読みたい本だけを優先する、②積読が増える、③ジャンルが偏る、という事態に陥ってしまいました。そこで子供たちが学校で行っているように「朝読書の時間」というものを設けて、毎日少しずつでも読み進めるようにしたところ、1カ月でだいたい4-5冊は読めることがわかりました。

 

朝読書のルール

① 15分(切り悪い時は5分以内であれば延長可)

② 13

③ ジャンルはすべて違うものを選ぶ

 

選書の基準としては自分の専門分野である経済、投資、会計等から1冊、英語・翻訳に関係するものを1冊、その他どの分野でも良いものを1冊、としています。

 

良かった本、自分の趣味に合わなかった本などいろいろありますが、1カ月で読んだ本をご紹介していこうと思います。

重要証人 ウイグルの強制収容所を逃れて

1.「重要証人 ウイグルの強制収容所を逃れて」サイラグル・サウトバイ/アレクサンドラ・カヴァーリウス 著 草思社

 

恥ずかしながら、私は先日まで新疆ウイグル自治区の人権問題と言われてもまったくピンと来ていませんでした。何が起こっているのかも知らず、まったく受け身で、気に入ってくる情報にしか耳を傾けていなかったのです。報道の自由がまだ残されている香港での民主主義の弾圧にはテレビの前で怒りを感じても、情報統制が完全になされているウイグル、モンゴル、チベットといった中国大陸の様子は自分が知ろうとしなければわかりません。

著者は新疆ウイグル自治区で生まれ育ったカザフ女性。彼女は突然再教育施設と呼ばれる強制収容所に教師として連れてこられ、そこで少数民族に対する壮絶な弾圧を目にします。

昨今の中国を見ると、一対一路構想や香港への対応、南シナ海にいきなり島を作ったり、はたまた突然IT企業や塾産業に規制をかけたりと、やっぱり共産主義国なのね、と実感することが多々あります。何かがおかしい。中国は一体何を考え何をしようとしているのか、これは隣国である日本にとって無関係のことではありません。

 

無関心は最大の罪です。

 

★★★★★

外資系アナリストが本当に使っているファンダメンタル分析の手法と実例

2.「外資系アナリストが本当に使っているファンダメンタル分析の手法と実例」 松下敏之/高田裕 著 プチ・レトル 

 

最近、IRコンサルティング業務が増えてまいりました。そして時々お客様に「株式ファンドマネージャーはどうやって会社を分析しているの?」という質問を受ける機会があり、何か参考になる本はないかと探したのがこちらの一冊。実際に銘柄選定をする際のスクリーニングから、業績予想の策定、バリュエーションの算出までを現役株式ファンドマネージャーがどうやって行っているのかを実例を挙げて解説しています。

バリュエーションの計算方法や財務分析の手法については、それこそ資格試験用テキストの類がたくさんありますが、銘柄分析の手順を解説した書はあまり目にしません。企業の財務担当者やIR通訳者が「アナリストはこういう考え方をしているのか」ということを理解するのに役立つ本だと思います。

ただ、基本的に株式評価は「アート」であり、ファンドマネージャーによって千差万別なので、これも1つのやり方ぐらいに割り引いて考えくださいね。

★★★★☆

 

プロが教える基礎からの翻訳スキル

3.「プロが教える基礎からの翻訳スキル」 田辺希久子/光藤京子 著 三修社

 

まだ翻訳を始めたころに購入して、ちょっと読んでほったらかしていた本。朝読書のために久しぶりに引っ張り出してきました。初版が2008年、2011年に第5刷ですので、そのころに読んでいたわけですが、コロン、セミコロン、同格等々から、実際の翻訳でのテクニックに至るまで、今読み返すと非常に役立つ情報が満載です。英文ライティングや英日翻訳をするうえで欠かせない内容がギュギュっと詰まっています。昔読んだときはこれの良さがわからないくらい初心者だったってことね。ということで、中級以上向けの本なので、まず英文ライティングの基本等を学ぶのであれば、以前ご紹介した遠田先生の本等が良いと思います。

ただこの本、タイトルにある通り「英⇔日」両方を扱っているのです。さらに入門編、基礎編、実践編と分かれており、最後の実践編は練習問題です。つまり、一つ一つの解説があまりにもあっさりと書かれているので、きちんと意識して理解して使えるようにするには物足りない。日英、英日だけでもせめて分けて2冊構成にした方が良かったところが☆。

★★★★☆

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