気になる言葉
~翻訳の中で出会った言葉~

第4回 Carve out-カーブアウト、ニッチ分野を開拓する

While Arm has carved out a successful niche for itself by being independent, an acquisition by Nvidia, also a licensee, would be a challenge to that neutrality. 

 

https://www.bloomberg.com/news/articles/2020-09-12/nvidia-is-said-to-near-deal-to-buy-chipmaker-arm-from-softbank?srnd=premium-asia&sref=2Kgwko1D

 

 

carve out は金融翻訳で動詞として使用される場合、後ろにnichpositionを伴って「ニッチ市場を開拓する/市場シェアを奪う」などという形で使用されることが多いです。

 

一方、M&Aなどでは名詞として使用されることが多く、意味としては一部事業を切り出すことを指します。訳としては読み手が専門家であればカーブアウトでOK。一般読者対象であれば私は「カーブアウト(事業の切り出し)」などと訳注をつけて対応しています。

 

ニッチ分野で独自の立ち位置を築いていたアームですが、既にライセンシーのエヌディビアに買収されるとなると、果たして中立性が維持できるのかどうかは疑問です。

 

(訳例)独立を保つことでニッチ分野で地歩を築いてきたアームだが、ライセンシーでもあるエヌディビアによる買収はその中立性を脅かすことになるだろう。

2020年9月13日

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