運営:有限会社ピィファ・パートナーズ
毎朝20分ほど読書の時間を作っています。もともとは1冊の本を読み終わるまで別の本を読まないタイプでしたが、そんなことをしていたら、①読みたい本だけを優先する、②積読が増える、③ジャンルが偏る、という事態に陥ってしまいました。そこで子供たちが学校で行っているように「朝読書の時間」というものを設けて、毎日少しずつでも読み進めるようにしたところ、1カ月でだいたい4-5冊は読めることがわかりました。
朝読書のルール
① 1冊5分(切り悪い時は5分以内であれば延長可)
② 1日3冊
③ ジャンルはすべて違うものを選ぶ
選書の基準としては自分の専門分野である経済、投資、会計等から1冊、英語・翻訳に関係するものを1冊、その他どの分野でも良いものを1冊、としています。
良かった本、自分の趣味に合わなかった本などいろいろありますが、1カ月で読んだ本をご紹介していこうと思います。
1.企業価値評価 鈴木一功 著 ダイヤモンド社
私が所属している日本CFA協会では、「CFA協会リサーチ・チャレンジ」というイベントを年に1度実施しています。大学生がチームを作り、分析対象チームの株式レポートを英語で作成し、その優劣を競うというコンペです。日本で代表になると、その後アジア地区大会、世界大会と進出していくことになります。
昨年、何を血迷ったのかそのリサーチ・ペーパーのグレーダー(ボランティアです)に手を挙げてしまい、10月~11月上旬の2-3週間ほど死にそうになりました。「血迷った」というのは、職業柄この時期にスケジュールを入れるべきではないということは重々承知していたのに・・・という意味でございます。活動内容は非常に有意義で、学生さんたちの意欲的なレポートを読んで、今一度自分も頑張ろうと決意を新たにするのには十分なものでした。詳しくは割愛するとして、その際学生さんがレポートを書くのにどんな書籍を読んだらいいのかなぁと思い手に取ったのがこの「企業価値評価」。
証券アナリスト試験のテキストは、「数学のテキストか?」と思うような企業価値評価の計算式と演習が続くわけですが、こちらの本は企業価値評価の基本のきから丁寧に説明しながらも、実際に企業価値を算出するところまで一緒に「やってみる」という構成になっています。読者も自分で本を読みながら企業価値をはじき出すことができる優れもの。
証券アナリストを目指す方や、企業価値の算出に興味のある方は、資格試験勉強よりも楽しく勉強できるかも。
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2 .機関投資家に聞く 旬刊商事法務編集部 編 商事法務
私の業務の6割は金融・投資関連の英日翻訳なのですが、残り4割は会社のエクイティストーリーを会社と一緒に作りエンゲージメントを考えるIR支援業務と、その資料等を翻訳する日英翻訳です。当然機関投資家が何を考えていて、企業のどのような点に着目しているのか、というのは最大の関心事です。
そんな私の前にア〇ゾンさんがこの書籍を「あなたにお薦めの新刊」みたいに表示したら、ついついポチっとしたくなるじゃないですか!?そうやって我が家にやってきたのがこの本。本当にタイトル通り名だたる機関投資家にインタビューをしているのをまとめた本なのですが・・・・・・「機関投資家に聞く」と大々的に標榜しているので、もうちょっと実のある情報を書いて欲しかった・・・・。このレベルの情報ならば、日本取引所グループや、他の非営利団体がアンケートを編集して無料で公開している物の方がよっぽど充実しているのではないかと思います。
まあ、中身をよく見ず、タイトルだけで買った私が悪い。ということで、お買い求め頂く前には必ずア〇ゾンさんの「なかみ拝見」もチェックしてくださいね。
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