運営:有限会社ピィファ・パートナーズ
第32回 go south(下落する)/ go north(上昇する)
日本、海外を問わず、証券関連の言葉には「なんでそういうの?」と疑問に思う用語や言い方をよく目にします。新卒で入った会社のロゴマークがブル(水牛)でしたが、就職面接のときになんでかなぁ?と思った覚えがあります。ウォールストリートの入口に大きな雄牛のブロンズ像がありますのでご存じの方も多いかと思います。bull は角を上に上げるため「上昇相場(bull market)」を表し、熊は立ち上がって手を下に振り下ろすので「弱気相場(bear market)」を表しますので、そこから取ったものです。
余談ですが、昔べ〇・スターンズという証券会社がありました。リーマンショックの頃になくなりましたが、これはbearではなく人の名前です。縁起でもない名前だからなくなったわけではありません。
さて、本日のgo south と go northは相場用語という訳ではないかもしれませんが、「南に行く=↓=下落」「北に行く=↑=上昇」から主に相場の動向を示す時に使います。
こちらは2022年6月3日のWSJのヘッドラインです。
What the CFOs are planning if the economy goes south
景気が悪化するならば、CFOはどうするだろうか?(試訳)
反対に上昇する場合もあります。
こちらは軍隊での経験のあるCEOは成功しやすいという本の内容を紹介する要約文から。
When CEOs are directly involved in training and grooming their employees as leaders, the employees become more engaged and loyal to their organizations. It also conveys a strong message to the senior management that the organization is committed to developing its employees as leaders. The brand image of the company goes north direction.
CEOが従業員のリーダー研修や育成に直接携わると、従業員はよりやる気を持ち組織に忠誠心を抱くようになる。また、従業員のリーダー育成に会社が尽力しているというシニアマネジメントに対する強いメッセージにもなる。企業のブランドイメージは上昇に向かうのだ。(試訳)
http://professormsraovision2030.blogspot.com/2016/05/the-ceos-with-military-background-and.html
特にgo southは、一番上の例で使われているように、金融系ニュースのヘッドラインでになることが多い(例:Bunds price goes south)ので覚えておくと便利かもしれません。
2022年10月17日